「どうせ俺らは早く死ぬ」(@pha)から改めて若者の優秀さを実感するオジさんになった自分を考える

「どうせ俺らは早く死ぬ」(@pha)から改めて若者の優秀さを実感するオジさんになった自分を考える

2022/3/31

枕にかえて

どうも、えんどう @ryosuke_endo です。
ぼくはすでに37歳。時代の波に乗り切れてるわけでもなければ、時流を生み出せているわけでもない、ただの平凡な地方在住者である。
地方在住者なら地方在住者なりに工夫をしているように思われるかもしれないが、根本的に人生における偏差値があるのだとしたら平均よりも低いほうに位置を確保してしまうような無能側の人間であることはいうまでもない。
”全てがめんどくさい。”ことで有名(かどうかは定かではないがネット上の著名人である)phaさんが『どうせ俺らは早く死ぬ』を書いていた。これは02月の記事だが、なんだか結構グサグサと突き刺さってきた。他にも『「俺はもうだめだ」という気分』なんて記事も書いており、内容を読んでみると年齢を重ねてしまった自分を憂いているのと同時に若者の若さを羨んでいるようにも見える。
ぼくが20代の前半だった頃、30代も後半に差し掛かってるような人たちと接する際には「中年」だと勝手に差別的な目線で見ていたような気がするが、今となっては当時のおじさんたちに「ごめんね」って気持ちにならざるを得ない。
いや、正確にいえば「カッコ悪い系」だと勝手に判断したおじさんたちに向けて蔑視を向けていたのだろう。それも併せて、人間性の欠如と器量の小ささを露呈していたなぁ...と非常に情けない気持ちになる。
自分がそんな蔑視対象のおじさんたち(おばさんも含むのだが、ここではあえておじさんとだけ記載していくこととする)の年齢に差し掛かって久しいからというのもあるが、改めて若者たちは非常に優秀な人が多いことを実感する日々であり、そこから得た学びを存分に考えてみたい。

▶︎ 若者は多くを知っている

いま、20代を中心に大学生もそうだし、高校生もそうだが、若者は本当に多くのことを知っている。ぼくがSNSの潮流もネット上での流行もそうだし、それらにまつわる大きな本質もそうだし、これから来るであろう流れについても見据えられている。
これまで30代に差し掛かってきてから5年以上10年未満だが、過去5年間で出会ってきた若者たちは本当に優秀な人たちが多くて腰が抜けてしまうほどだ。
彼らの年齢ほどだったぼくは、今の彼らとは比較にならないほどにものを知らなかったし、経験値や体験値も決して大きくはなかった。超えている可能性があるとしたら、なんだかよくわからない陰キャ気質ぐらいなもので、正直いって、そんなどうでもいいことでしか彼らに勝れないほどである。
それほどまでに速度感の高まった2000年から20年以上が経過した世界線では、日本においても若者の順応感や速度感はこれまでになんとか生きてきたぼくのような存在とは大きく乖離してしまうほどに高い。
おそらく「いやいや、若いものには経験が足りないんだよ」と老害っぽい発言をしたくなる中年高齢者諸君は気をつけるべきだ。自身の発言が「経験でしか語れていない」のである。もし、彼らが経験を重ねた1年後、3年後、5年後にも「経験」でマウントを取るつもりなのか。
過去に当時の大人たちがとってきたそんな態度に向けて「それほどカッコ悪いものはない」と思ってきたのではないか。そんな大人にはなるまいと考えていたのではあるまいか。
経験が不要だというつもりはない。経験が効率化を生み出す大きな軸であることは理解している。ぼくだって自身が得てきた経験を踏まえて助かった体験があるからこそ、それを否定するつもりは毛頭ない。
だからといって自分よりも優秀で有能な人たちをこき下ろすため、もしくは自分の優位性を保つために利用する道具として持ち出すことはしないし、すべきではないと考えている。
常に若者たちは年長者たちからすると脅威だったのかもしれない。なぜなら、馬力や処理速度など、業務を実行する上で必要な能力の最低限度が引き上がっているからではないかとぼくは見ているが、ぼくの考える推察などかなり精度が低いためあてにならない点は付け加えておく。

▷ 周囲の環境が10年前よりも高速化している事実

この10年で働き方などは一変したといえる。仕事や業務における連絡網としてチャットツールが業務内に入り込んでくるようになったことから、それまでのように埋もれてしまう危険性が避けられるようになった。
それまではメーラーと呼ばれるメールクライアントソフト内で丁寧にフォルダ分けをしたり、「未実施」とか「対応ずみ」、「対応不要」などといった具合にステータスごとにメールを振り分けるなど涙ぐましい努力をしてきたのだが、現在のチャットツールでは話題や案件、プロジェクトごとにチャネルを分けることが可能となったこともあり、そのような作業自体が不要となった。
過去の自分を慰める意味で今一度記載するが、そんな風にソフト側が進化するたびに対応を迫られポンコツな自分を信用できないことから振り分ける用のフォルダを設けたりするなど、準備をすること自体が業務としてカウントしてきた部分がある。
しかし、10年後の現在、20代前半もしくは10代の最後半の若者たちはチャットツールによる話題や案件、プロジェクトごとのやり取りには適応しているケースが圧倒的に多い。たとえ慣れていなかったとしても即座に適応しうるうえ、なんなら大人たちの想定を軽々と超えてしまうような使い方まで身につけていく。
適応力が高いといえばそれまでなのだろうが、本質的にはそうやって無駄なことを削ぎ落とされている分、業務や案件に向き合う時間が強制的に増えていることや早期に取り組めるからこそ早期に解決しなければならなかったりするため、若者たちを取り巻く環境自体が高速化しているのだ。
それによって彼らは適応する他になく、結果的に若さゆえの習得速度の速さも相まり、若者たちはドンドンと進化してきたのではないか。周囲の環境には、それらに精通した人材がいることも手伝っていることは紛れもない事実だろうし、それがなければ若者たちの進化はなかったかもしれないものの、取り巻く環境が10年でガラッと進歩しているからこその成長速度と適応速度なのだといえる。

▷ おじさんたちの”経験”も若者たちの栄養素

冒頭では経験によるマウントを取ることを否定した。それを記載した感情や思考を否定するつもりもないし撤回するつもりもないが、間違いなくおじさんたちの経験は若者たちの成長にも不可欠なものだと考えている。
ぼくをはじめとしたおじさんたちは10年とか20年先に生まれてきたために年齢的に上位者であることを決定づけられている。上記した通り、若者には先端ツールが身の回りにあることが前提となっているため、無思考状態で効率的で素早い業務状態を構築することが可能だ。
しかし、おじさんたちはその前から就労していたり勤務してきた人間であるため、そこに至るまでの過程を省けることのありがたみを知っている。何がいいたいのかといえば、その過程を省く経験をおじさんたちは得てきたのだ。
それを持って若者にマウントをとれ!なんてことを述べるつもりは一切ない。それこそ老害ではないか。無駄なことをしてきた経験があるからこそ、無駄を削ぎ落とす快感を知っているといえる。つまり、いくら効率的で素早い業務状態を構築することができるようになったとしても、どこかには無駄が生じることに変わりはない。
その無駄が発生した際に「無駄を削ぎ落とすこと」の経験があるおじさんたちが真価を発揮することが可能なのだ。チャットツールで案件や話題、プロジェクトごとにチャネルを分けることが可能になった点から一歩踏み込み、進捗状況を把握できるようにチャンネル内に状況管理用の管理ツールを連携させるなどし、進捗状況を常に閲覧できるようにするなどの「ちょっとした工夫」だ。

▷ おじさんと若者が切磋琢磨する世界線がいい

若者ができないといっているのではない。無駄なことをやってきたおじさんたちだからこそ、無駄を省く術や意義を心得ているはずだ。それを糧とした削ぎ落とし方をしっかりと伝授すること自体が若者たちに向けた手向けである。
もちろん、それらを若者自身が経験したことによって体得し、実際に手を動かす中で解決に辿り着くことがいいのは間違いないものの、それを実際に手本として提示できるのはおじさんたちだけだ。おじさんたちが得てきた「無駄の数々を有益なものに還元する力」を目の当たりすることで若者たちの成長速度はさらに加速する。
徐々におじさんたちは置いてけぼりを喰うが、優秀なおじさんは別方向で勝負を仕掛けてくる。要は負けない闘い方をしてくるのだ。若者たちに付け入る隙があるとしたら、無駄な経験が乏しいことであり、それができる勝負どころで仕掛けていくおじさんたちは非常に優秀な部類である。
結果として、おじさんと若者の間で切磋琢磨した世界線が引き起こされる分けだが、そんな世界線が経済的な発展を希望する上では必要なのかもしれない。知らんけど。
ただ、ダメダメなおじさんとして、ただただ年齢を重ねてしまう情けないままでいたくはないからこそ、無駄なことが必要な箇所で勝負を仕掛けていくことを念頭に置いていこうとは認識を改めてはいる。
がんばろう、おじさん。
ではでは。
えんどう

▶︎ おまけ

▷ 紹介したいnote

働かないおじさんに結果的になってしまっている人もいるだろうから、そんな人を救い出すためには若者の処理能力や適応力の早さでケツを叩く他にないのだろう。知らんけど。


こういう、なんていうか愛らしいおじさんエピソードは好きだ。


そうか、おじさんの自慢話はバナナなのか。


▷ 本noteに関連する紹介したい書籍

世間知らずのおじさんでいたくはないと思う。


▷ 著者のTwitterアカウント

僕の主な生息SNSはTwitterで、日々、意識ひくい系の投稿を繰り返している。気になる人はぜひ以下から覗いてみて欲しい。何ならフォローしてくれると毎日書いているnoteの更新情報をお届けする。

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